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2025.5.7

どのSNSを運用すべき? 判断ポイントとメリット・デメリット

2025.5.7

どのSNSを運用すべき? 判断ポイントとメリット・デメリット

「本当に初心者、ほぼ未経験!」という方に向けて、どのSNSを活用するべきかの判断基準と、主要SNSのメリット・デメリットをご紹介します。

年々利用が拡大するSNSの役割と利用状況

企業にとってSNSの活用は、業種や業界を問わず一般的な戦略となっています。一般生活者のSNS利用者数が年々増加する中、従来の広告媒体にはない双方向性の対話型メディアとして、企業と消費者とのコミュニケーションツールとしての役割が大きく注目されています。特に、新型コロナウイルス感染症の流行により対面接客が制限された期間が長引いたことも、SNS活用の急速な促進を後押ししました。

そうした背景から、自社のSNSに力を入れたいと考える企業様からのご相談が年々増えています。特によく聞かれるのが、「今はInstagramがおすすめですか?」や「TikTokも始めたほうがいいでしょうか?」といったメディア選定についての質問です。
どのSNSを活用するかは、結局のところ「目的によります」!一つの答えに絞ることはできませんが、どのSNSが適しているかを判断する前に、まずは自社の現状を次に挙げる4つのポイントで見極めることが大切です。

SNS運用に取り組む前に、4つのポイントで整理

企業でのSNS活用を検討する際は、まず自社の現状を以下の4つのポイントに沿って整理しましょう。

1.ターゲット – どのような顧客にアプローチしたいか?
2.メッセージ – 伝えたい主なメッセージは何か?
3.コンテンツ – どのような内容を投稿する予定か?
4.体制 – 投稿を管理・運営する体制は整っているか?
要するに、「誰に・何を・どうやって」 届けたいかを明確にすることが大切です。それでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

❶ターゲット
誰に情報を届けたいのか、または誰とコミュニケーションを取りたいのかを明確にします。対象となるのは自社サービスの既存顧客、潜在的な顧客層、求職者などです。具体性が高ければ高いほど良いです。
SNSごとにユーザーの属性は大きく異なるため、例えば「大卒就活生向けに情報を発信したい」場合は、若年層が多く利用するプラットフォームを選ぶことが重要です。目的が不明確だと、努力が無駄に終わることもありますので、この点は特に注意が必要です。
SNSでは毎日膨大な情報が流れており、ユーザーは自分に合った情報を選択しています。ターゲット像を具体的に可視化できれば、提供する情報が適切に受け取られやすくなります。

❷メッセージ
対象のターゲットに対して何を伝えたいのか、どのように理解してほしいのかを明確にします。SNSは根本的にコミュニケーションツールですから、「伝えたいこと」の明確化は必須です。もし運用中に成果が見られない場合は、この「伝えたいこと」の明確さが不足している可能性があります。
デジタルプロモーションと聞くと難しく感じるかもしれませんが、実際にターゲットが目の前にいると想像して、どう伝えるかを考えるとシンプルになります。直接的でわかりやすいコミュニケーションが、SNSでの効果的なメッセージ伝達につながります。

❸コンテンツ
既に社内にある利用可能な素材(文章、画像、動画など)の存在を確認します。SNS運用は長期的な取り組みであり、しばしばコンテンツの枯渇が課題となります。そのため、社内にすでに存在する撮影画像、広告用のクリエイティブ素材、社内報の記事などをSNS用のコンテンツとして再活用することが有効です。利用できる資源があれば、それを活用することで効率的に運用を進めることが可能です。まずは、どのような素材が使用できるかを洗い出してみることが大切です。

❹体制
運用体制はSNSの成果に大きな影響を与えます。私の経験上、成果の大部分は「担当者選定」に依存しています。多くの企業ではリソースの制約から専任の担当者を設けることは難しいですが、SNSに精通している若手スタッフをアサインすることで、効率的な運用が可能です。
もし社内に適任者がいない場合やリソースが不足している場合は、外部の専門企業にSNS運用を依頼することも一つの解決策です。
これらの点を整理し、運用方針を検討する前に①ターゲット、②メッセージ、③コンテンツ、④体制の各観点から可能な選択肢を確認しておくことで、プロジェクトの進行がスムーズになります。

各SNSの特徴とメリット・デメリット

最後に、主要SNSの特徴をざっくりご紹介します。
企業がよく利用するメディアとしては、例えばX、Instagram、Facebookなどがあります。これらのプラットフォームを効果的に運用するには、それぞれのデメリットや弱点を理解し、それに基づいて戦略を立てることが重要です。

⚫︎X(Twitter)の運用ポイント
【リアルタイム性への対応】
Twitterはリアルタイムでの情報発信が強みですが、時事やトレンドに応じた迅速な対応が求められます。これにより効果的な運用が可能ですが、対応が大変な面もあります。
ネガティブな反応には即時に対応する必要があるため、注意が必要です。
【頻繁なアルゴリズム変更】
Twitterのアルゴリズムは頻繁に変更されるため、投稿のリーチが変動しやすく、継続的な戦略を立てることが困難です。

⚫︎Instagramの運用課題
【クリエイティブ制作の負荷が高い】
Instagramはビジュアルが非常に重要で、高品質な画像や動画の制作が求められます。これにより、特定の業種では適切なビジュアル素材を確保するのが難しい場合があります。
【アルゴリズム変更】
フィードアルゴリズムが頻繁に変更されるため、投稿のオーガニックリーチが減少する可能性があります。これにより、視認性が低下し、影響を受けることがあります。
 
⚫︎Facebookの運用課題
【若年層の利用が少ない】
Facebookでは、特に10代や20代のユーザーが少ないため、この層への積極的なリーチが難しいです。
【オーガニックリーチの低下】
アルゴリズムの変更によりオーガニックリーチが減少しています。これにより、露出を拡大するためには広告投資が必要になることが多いです。

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