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2024.9.17

タミヤのツインスターが進化!模型文化の発信拠点をオープン

2024.9.17

タミヤのツインスターが進化!模型文化の発信拠点をオープン

タミヤが新橋にある直営店をフラッグシップ拠点としてリニューアルオープンしました。この新施設は、単なる売り場としての機能を超え、世界に向けて「模型文化」を発信する場として設計されています。店内のデザインは、タミヤの象徴である赤と青のツインスターをモチーフにしており、これが空間全体のデザインコンセプトとして採用されています。この新しい拠点は、模型愛好家はもちろん、広い層の訪問者にとって魅力的な場所となっています。

ツインスターに加えて新たなイメージを

カフェスペースも併設。サインデザインとして、夜間に温かく光る演出や、丸看板のピクトグラムなどでデザインの工夫を施した。

タミヤの新しいフラッグシップ店「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」が新橋にオープンし、模型愛好家や一般の来訪者に新たな体験を提供しています。2008年から続いた旧店舗からの移転で、この新拠点は約483平米の広々とした空間に設けられています。

新店舗の特徴は、単なる商品の展示販売にとどまらない点にあります。店内にはイベントスペースが設けられ、模型作りのワークショップや展示会など、さまざまなイベントが定期的に開催される予定です。これにより、模型作りの楽しさや技術を学べる場として、初心者から熟練者まで幅広い層の人々を引き寄せることが期待されます。

「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」のクリエイティブディレクションを担当したのは、サン・アドの葛西薫さんです。彼は、タミヤの象徴である赤と青のツインスターのロゴを尊重しつつ、新しい「シグネチャー」の創造を目指しました。このロゴは、タミヤの現会長の弟でありデザイナーの田宮督夫さんが1966年にデザインしたもので、長年にわたりブランドの顔として親しまれてきました。

田宮信央専務からは、「これまでの積み重ねを大切にしながら、新しさを持った、ワクワクする店舗を」という明確な依頼がありました。この依頼に応える形で、葛西さんとそのチームは、模型文化への深い愛情と敬意を込めつつ、店舗のデザインに取り組みました。
サン・アドのアートディレクター中山智裕さんは、「僕自身がミニ四駆ブームの世代で、タミヤには特別な思い入れがありました。タミヤのイメージを裏切らないように取り組みました」と述べています。制作チームは30代が中心で、皆が幼少期にミニ四駆ブームを経験した模型好きばかり。この背景が、新しい店舗のデザインに独自の情熱と創造性をもたらしたのです。

ツインスターのモチーフを活かした自由で新しい表現スタイル

施設のフロアマップ。ミリタリーや飛行機、艦船などの模型のほか、子ども向けの工作セットもある。

サン・アドが「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」のクリエイティブディレクションを担当することになったのは2023年10月下旬のことでした。彼らの仕事は、トラフ建築設計事務所による特徴的な店舗デザインに基づいて進められました。このデザインでは、ジグザグに連なる商品棚が空間の視覚的な焦点となっており、その中に約6000点ものアイテムが展示されています。

店舗内は模型の種類や工具などによってAからFの6つの異なるスペースに分けられています。これにより、来店者は容易に興味のあるセクションを見つけ出し、探求することができるようになっています。サン・アドは、このスペース計画に沿ってサインデザインを進め、視覚的な誘導と情報提供のバランスを取りながら、来訪者にとって直感的で理解しやすいナビゲーションを提供しました。

フランチェスカ・ゲルマンディさんが制作したイラスト。イラストを用いた限定グッズも販売している。

「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」における新たなシグネチャーとして、イタリアのアーティスト、フランチェスカ・ゲルマンディさんが独自のアート作品を提供しています。彼女の作品はカフェとイベントスペースに展示されており、タミヤの象徴である赤・青のツインスターの要素を巧妙に取り入れたデザインです。これにはレーシングカーや青い車に乗った女性のイラストが含まれており、タミヤの伝統的な色使いを踏襲しつつ、フランチェスカの自由な表現スタイルで新しい解釈が加えられています。

JR新橋駅に掲出したパノラマ広告。イラストでは、タイポグラフィを連ねて模型の車に見立てつつメッセージを伝えている

オープンを盛り上げるため、フランチェスカ・ゲルマンディさんのイラストを活用した広告キャンペーンが、5月中旬からJR新橋駅や東京メトロ銀座線の車両内に展開されました。特に新橋駅のパノラマ広告は、ツインスターのモチーフを活かし、タイポグラフィ「TAMIYA TOKYO」「Do You Like Mokei?」を連ねたデザインで注目を集めました。この広告は、模型車を連想させる造形で仕立てられており、フランチェスカさんのタイポグラフィの技術も際立っています。

サン・アドの葛西さんによると、このダイナミックな広告デザインはフランチェスカさんのアイデアから生まれたものです。「『Do You Like Mokei?』というコピーは、模型愛を直球で表現し、世界共通の言語で模型の魅力を伝えることを目指したものです。このフランクな問いかけが、訪れる人々に新しい施設への期待感を高め、足を運びたくなるような気持ちを引き出しています」と彼は述べています。

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