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デザインナレッジ

2024.9.9

世帯年収1500万以上の生活者の消費意識とは?

2024.9.9

世帯年収1500万以上の生活者の消費意識とは?

博報堂は、「新富裕層“インカムリッチ”生活者調査」の結果を公開しました。この調査は、博報堂が新たに立ち上げた「博報堂富裕層マーケティングラボ」プロジェクトによって行われ、富裕層マーケティングの研究を目的としています。

このプロジェクトは、共働きのパワーカップル世帯など新たな富裕層の出現に注目。世帯年収1500万円以上の生活者を「インカムリッチ」と定義し、彼らの意識、価値観、行動パターンを深堀りしています。今回発表された調査は、プロジェクトの第1弾として実施されたものです。
主な調査結果を参考に現在の消費マインドを追っていきます。

新富裕層の割合/職業

世帯年収1500万円以上の「インカムリッチ」と呼ばれる層は、日本の総世帯のわずか2.4%を占めています。年齢層では、40代がこの富裕層に最も多く含まれていることが確認されています。

職業構成に関しては、インカムリッチ層の過半数(51.0%)が会社員であり、さらに約3割(28.0%)は上場企業に勤務していることが明らかになりました。これは、安定した高収入とキャリアの成長が彼らの経済的地位を支えていることを示しています。

保有資産について

世帯年収1500万円以上のインカムリッチ層においても、全体の人口と同様に「現金・預貯金」が保有資産の中で最も一般的です。

さらに詳しく見ると、この層の約45.4%が「自宅の土地」と「株式」を保有しており、これらは富裕層特有の資産形成の一部を形成しています。また、生命保険についても約41.1%が保有しており、安定した資産保護の手段として選ばれています。
「投資信託」の保有率は34.8%で、一般層に比べて10ポイント以上高く、より積極的な資産運用をしている様子が窺えます。また、貴金属や宝石類の保有率も18.9%と、全体の平均を大きく上回っており、富裕層特有の資産多様化戦略が見て取れます。

時間・生き方に対する意識

インカムリッチ層では、健康や心の豊かさへの投資が特に重視されています。この層の約56.3%が健康や精神的な豊かさのためにお金をかけることを優先しており、全体の平均より約10ポイント高いです。

また、時間の効率性(タイムパフォーマンス)を重視する層も50.4%にのぼり、忙しい日常の中で時間を有効に使うことへの関心が高まっています。さらに、46.5%の人が「ゆとりを得るためにお金を惜しまない」と回答しており、質の高い生活を求める姿勢が見て取れます。
特に、30代から50代の子育て中の女性では、これらの意識が全体平均よりもさらに10ポイント前後高く、効率的な生活を通じて心身のバランスを保ちながら豊かな時間を確保しようとする意欲が顕著です。

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