2024年グローバル広告費、予測5.0%増に修正
2024年のグローバル広告費見込みが新たに上方修正されました。予想成長率は5.0%に達し、市場規模は圧巻の約117兆円(7,544億ドル)と見込まれています(1ドル=約155円で換算)。
この見直しの背景には、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、そして日本といった主要市場の広告支出見込みが上向いたことが挙げられます。加えて、今年開催される複数の大型スポーツイベントや国政選挙が広告市場の成長を後押しすると予測されています。
注目すべきは、広告費が最も活発なトップ12市場すべてで、広告費の伸びが各国のGDP成長率を上回る見込みであることです。地域別では、アメリカ地域が5.9%の増加を見せ、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)が4.0%、アジア・パシフィック(日本含む)が4.2%と続きます。市場の先頭を走るのは、依然としてアメリカ、中国、日本、イギリス、ドイツの5カ国です。
2025-2026年、広告市場予測:デジタルが牽引

2025年と2026年の世界広告市場はそれぞれ4.2%の成長を見込んでおり、市場規模は2025年に7,859億ドル、2026年には8,191億ドルに達する見通しです。デジタル広告の市場占有率は2024年の59.6%から2026年には62.0%へと拡大予定です。
デジタル広告では、リテールメディアが32.0%、ペイド・ソーシャルが13.7%、プログラマティック広告が10.9%、ペイドサーチが7.7%と、それぞれ顕著な成長を見せています。
テレビ広告は全体の22.5%を占め、2.6%の増加が予測されていますが、特にコネクテッドTVは24.2%の成長が期待されています。
一方、新聞・雑誌広告は2.6%減少し、広告費の全体に占める割合も6.1%に低下する見込みです。その他のメディアでは、屋外広告(OOH)、オーディオ、シネマがそれぞれ4.2%、0.4%、4.8%の成長を見込んでいます。
2024年、日本広告市場3.1%成長予測


2024年、日本の広告市場は前年予測の2.5%から0.6ポイント上方修正され、3.1%の成長が見込まれています。
デジタル広告は8.0%の成長率を予測されており、広告制作や運用でのAI活用、コネクテッドTVの利用拡大による動画広告の成長、リテールメディアへの注目の高まりが市場を牽引しています。さらに、スポーツイベントや販促キャンペーンの拡大が、デジタル広告と連携した屋外広告(OOH)やラジオ広告の拡大にも寄与しています。
2025年もデジタル広告の成長が続く見込みで、市場全体では2.5%の成長が予想されています。