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2024.5.15

LAWSONマチの本屋さん

2024.5.15

LAWSONマチの本屋さん

日本各地で書店が減少する中、日本出版販売は書店とコンビニの連携を進めています。そんな中、2021年からローソンと提携して、「LAWSONマチの本屋さん」をスタートしました。書店にコンビニとしての機能が加わることで、集客や収益面の課題を改善。また、コンビニ側のメリットも大きく、同業態の店舗は、通常のコンビニと比較して20倍程度の売り上げ実績を誇るといいます。

書店×コンビニで「無書店地域」の課題解決に貢献。

書店の経営がどんどん厳しくなっている理由はいくつかあります。市場の縮小で売り上げが落ち、書店にとって儲かりにくい取引構造があること、そして店舗の運営コストが上がっていることです。これらのせいで、書店がどんどん悪化したり、廃業したりしています。実際、書店が1店もない「無書店地域」が増えていて、2022年の調査では全国の市区町村の26.2%が該当していると言われています。

この問題を解決するために、日本出版販売株式会社は新しいアプローチを考えました。彼らは、コンビニのような社会のインフラを利用することに着目し始めました。これにより、コンビニで本を売るだけでなく、普通の書店のように注文や取り寄せも可能に。この取り組みで、コンビニの便利さと書店の機能を合わせ、より多くの顧客を引きつけています。

この新しい業態は、書店に普段行かない人々がコンビニ目当てで来店することで、本との新しい接点を生んでいます。さらに、運営コストの面でも改善が見られており、コンビニと書店の業務を兼務することで人員を効率よく使っています。これにより人件費の節約にもつながっているんですね。また、書店とコンビニの双方で売上が上がるため、収益面でも大きなメリットがあります。このように、一石二鳥の効果を得ているわけです。

don’t just take, give.=撮るだけじゃない、あげたいから。

書店とコンビニの併設は顧客の利便性を向上させていますが、店舗のスペースが限られているため、品揃えには自ずと限界があります。しかし、注文や取り寄せサービスを通じて、会社の広範な在庫を活用することで、この問題を上手くカバーしています。また、売り場がコンパクトな設計なので、特に年配のお客様からは「動き回ることなく必要なものが手に入り便利」といった好意的な声も多く寄せられているそうです。このように、スペースの制約を工夫と効率の良いサービスで補い、顧客満足度を高めています。

新しい店舗は立山町役場内に出店し、これは行政と連携して開設される初めての例です。立山町は書店がない地域で、自治体が地元住民のために書店の出店者を公募していましたが、なかなか決まらなかったそうです。地元のスーパーが閉店し、買い物が困難になったこともあり、「LAWSONマチの本屋さん」の開店が決定しました。

新店舗には地域住民が集まれるコミュニティスペースも設けられており、他の自治体も似たような課題を抱えていることから、ローソンとの連携を通じて他の自治体にも良い影響を与える店舗を目指すと広報担当者は話しています。

同社は、地域に根差した書店がどれだけ地域の生活を豊かにするかを強調しており、この取り組みを通じて、人々と本との接点を増やしていく方針を示しています。このような店舗の出店は、地域社会に新たな活気をもたらす一助となります。このような動きが今後も増加していくと予想されます。しっかりキャッチアップし同行を随時伺っていきます。

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