大阪市此花区がミューラル(壁画)で彩られ、まるで海外のような街並みに。
世界各国のアーティストが集合し、街をキャンバスに作品を描く「FUJIFILM INSTAX presents MURAL TOWN KONOHANA」が注目を集めています。本プロジェクトはミューラルのプロデュースを手掛ける「WALL SHARE」と「INSTAX“チェキ”」とがタッグを組み、此花区を世界に誇るアートタウンとすることを目指しました。今回のコラボレーションにおける経緯や想いなどについて確認していきます。
[目次]
大阪市此花区がミューラルの聖地に! 国際的アートプロジェクトが開催中

「ミューラル」とは、日本語で「壁画」という意味です。これはストリートアートの一形態で、単なる落書きとは違い、都市の建物などに許可を得て、大きな壁にダイナミックに作品を描くアートのことを言います。海外では、ミューラルを利用したアートプロジェクトがたくさんあります。これらのプロジェクトは、「手描きのライブ感と強い印象」「公共の場にあることから始まるコミュニケーション」「使われていなかった壁の活用」といった特徴を活かし、地域づくりや企業活動にも取り入れられています。一方日本ではまだミューラルへの馴染みが薄く発展途上ですが、キャンバスとなり得る空き壁は各地に点在しています。WALL SHAREによると「日本で描きたい」という海外アーティストからの問い合わせも増加傾向にあり、国内のミューラル市場のポテンシャルは高まりつつあるそうです。
そんな中、ミューラルを通して気軽にアートにふれるきっかけ作りを目的とするプロジェクト「FUJIFILM INSTAX presents MURAL TOWN KONOHANA」が始動しました。本プロジェクトは大阪市此花区の街一帯をキャンバスに2026年までに30以上の壁画作品を描いていき世界に誇るミューラルの聖地となることを目指しているそうです。
don’t just take, give.=撮るだけじゃない、あげたいから。

「FUJIFILM INSTAX presents MURAL TOWN KONOHANA」で注目すべき点のひとつは、ミューラルとINSTAX“チェキ”とのコラボレーションです。
INSTAX“チェキ”は撮ったその場でプリントが楽しめるインスタントカメラで、世界100カ国以上で使われているグローバルブランドです。音楽、ファッション、ゲーム、スポーツなど世界中のあらゆる分野との協業にも積極的で、近年だと「任天堂」のゲームの世界をチェキプリントにできるアプリのリリースしています。
INSTAXのタグラインに『don’t just take, give.=撮るだけじゃない、あげたいから。』とありますが、撮影した写真をその場でプリントしてプレゼントしたり、気持ちを伝えられたりするところがINSTAX“チェキ”の一番大きな価値となります。
その場限りの作品を一度に描き上げ表現するミューラルと、撮ったその場でプリントをした一枚で想いを共有するINSTAX“チェキ”には通じる価値があると考え、一緒に取り組んでいきたいとINSTAXの担当者は語っています。
INSTAX“チェキ”がアートと人・街を繋ぐコミュニケーションツールに

「アーティストにINSTAX“チェキ”で世界各国での創作活動を撮影・SNSでシェアしてもらうことで、ミューラルが文化的に広まると嬉しい。そしてアートとのつながりや向き合う姿勢も浸透し、手に取ってもらうきっかけとなることを目指したい」と今後の展開に期待が寄せられています。作品数が増加したら「ミューラル撮影マップ」を作成するなど、まちづくりや観光誘致に繋がる施策も予定されているとのことです。
街中を巨大なアトリエとして、アート作品が創り出される過程を目の前で見ることができるのが、ミューラルアートの魅力です。INSTAX“チェキ”は、言語や国境を越えて、海外のアーティストや地域住民、観光客とのコミュニケーションを支えるツールになっていく可能性があります。これから日本でも、アートプロジェクトのおもしろさが伝わり、このようなイベントがもっと広がっていくことを期待しています。その結果、社会のなかでアートがもっと身近なものとなり、誰もがアートを楽しむ文化が根付くことを願っています。