2024年の春からフリーランスとして独立するにあたり、まず考えたのは屋号とロゴでした。実は、会社を辞める数ヶ月前から既に検討を始めていました。その結果、現在の屋号が決定しましたが、表に出しているコンセプトだけでなく、屋号に込めたさまざまな思いがあります。今回はこれらの背景とデザインについて詳しくお話しさせていただきます。
ONに込めた想い

「on」は、「接触」を表す前置詞です。辞書によると、「平面的な場所の上に接触している状態を表現する」とあります。主に物が何かにくっついている状態を指すことが多いのですが、心理的な依存を示す場合や、継続的な状態を表す場合にも使用されます。
また、「on」はスイッチの「on」のように、何かを開始させるアクションやスイッチを押すというイメージでよく使われる言葉です。
このように「on」は、接触や活動の開始を意味し、企業間や消費者、社会といったさまざまな要素間の積極的なつながりや、動的でワクワクするようなポジティブなイメージを与えます。
デザインの本質は、共感や驚きを通じて人々と深い結びつきを築くことです。物理的にも感情的にも人々と「on」することで、さまざまなコミュニティーやアイデアをつなぐ架け橋になることを目指し、「on」という言葉を屋号に選びました。
また多くの方がそうであるように、わたしもたくさんの出会いや偶然、支えがあって今の自分があります。そういった「ひと」への“恩”を忘れないため、そしてこれから出会うはずのたくさんの“恩”に答えれる自分であるためにon-design-studioという名を背負い活動しています。
ロゴデザインについて

「O」と「N」を用いたシンプルなロゴですが、細部にまでこだわってデザインしています。ロゴの縦横比は、人間が最も美しいと感じる「黄金比」を採用しており、多くの人に心地良い印象を与えます。さらに、OとNが重なる部分で、共感やつながりを表現しています。
タグラインでは、以下の4つの「ON」を掲げています。
Turning People ON(人をONにする)
Turning Businesses ON(企業をONにする)
Turning Communities ON(地域をONにする)
Turning Society ON(社会をONにする)
on-design-studioでは、単に表面的なデザインを提供するだけでなく、具体的な対象(人、企業、地域、社会)に心を動かす「ON」の状態をもたらすデザインを提供することを目指しています。
こちらのロゴは縦タイプも用意しており、90度回転させると「ON」が「OZ」に見えます。「OZ」といえばピンと来る方もいるかと思いますが、世界中で愛されている物語「オズの魔法使い」。実は以前、クライアントから「デザイナーは魔法使いのようだ」と言われたことがあります。様々なアイデアやビジュアルを一つのテーマから創造し、そこから新しい何かを生み出す能力は、まさに魔法のようです。その素敵な表現をロゴにも取り入れました。
私たちデザイナーは、人々や社会のさまざまな願いを形にする、オズの魔法使いのような存在です。そう考えると自分の職業に楽しさや、やりがいを感じます。ただ、オズの魔法使いの正体がただの人間だったように、私たちも全てを可能にすることはできませんが、その事実も私たちデザイナーの特性として気に入っています。
個人的すぎる裏メッセージ

この屋号には表に出しているメッセージ以外にも、非常に個人的な裏メッセージを込めています。実は私事ですが、結婚を機に内藤から遠部(おんべ)に姓を変更しました。姓を変えたからといって自分自身が変わるわけではありませんが、遠部「Onbe」と内藤「Naito」、両方のアイデンティティやルーツを大切にしながらデザイン活動を行うことを忘れないため、屋号に「O」と「N」を取り入れています。
そしてもう一つ別のメッセージが隠されています。
わたしは現在岡山県を拠点に活動していますが、出身は愛知県の西尾市という街です。そこで今後はこの2つのエリアを基盤に活動をしていこうと考えています。岡山県と西尾市・名古屋市(愛知県)この2拠点で活動を行っていくことも「O」と「N」に込めています。
そして、もう一つ別のメッセージが隠されています。現在は岡山県を拠点に活動していますが、出身は愛知県の西尾市です。今後はこの2つのエリアを基盤にして活動を展開する予定です。岡山県と西尾市・名古屋市(愛知県)の2拠点で活動することを表現する意味でも、それぞれの頭文字「O」と「N」を使用した屋号にしています。
ワクワクする、心を動かす未来のために
ここまで屋号やロゴについて詳しくご説明しましたが、on-design-studioの核心は、最終的なアウトプットを武器にして、好奇心をトリガーとし、企業、消費者、そして社会とのつながりをクリエイティブに「ON」(結びつける)することです。私たちは一時的な驚きではなく、行動を促す長く心に残る感動を提供することを目指しています。その延長線上で「ワクワクする、心を動かす未来」を実現できたらと、漠然とですが思っています。
こんな想いで活動している事務所です。最後までお読みいただきありがとうございます。どうぞon-design-studioを存分にご活用ください。皆さんの事業にon-design-studioが寄り添えることを願っています。