_ ON DESIGN KNOWLEDGE

On design knowledge

デザインナレッジ

2024.5.15

リアルメディアの可能性に迫る!脱cookie時代のマーケティング戦略

2024.5.15

リアルメディアの可能性に迫る!脱cookie時代のマーケティング戦略

2024年後半にGoogleでサードパーティーcookieの廃止が決まっており、リターゲティング広告の配信が難しくなるといわれています。そして、その代替策として今注目されているのがリアルメディアです。リテールメディア(小売販売店やECサイトが持つ広告媒体)に焦点を当て、リアルメディアの可能性について解説してきます。

リアルメディアの可能性を考える

※参考資料:LMIグループ|リテールのメディアとしての将来性

サードパーティーcookieの廃止を踏まえ、今後重要な要素となってくるポイントは個人情報を保護しながら、いかに生活者の方から合法的にデータを得るかです。その点においてリアルメディア、特にリテールメディアにおける可能性を3つ紹介していきます。

1つは、Webに負けないトラフィック数です。Instagramの日本のデイリーアクティブユーザーが1100万人に対して、小売店で1番来客の多いセブンイレブンでは1日2000万人が訪れるといいます。1社だけでなく、いろいろな小売店と掛け合わせると、かなりのトラフィック量が生まれることがわかります。
2つ目は、リテールメディアにおけるファーストパーティーデータを用いてデータ活用ができる点です。そして3つ目がコンテクストマーケティングができる点です。店舗に消費者が訪れた理由、求めているものなどを落とし込んだ上で広告を配信できると、ターゲティングの精度が上がると考えられています。

次に、リアルメディアが必要な理由として、スリーヒットセオリーといわれる、広告効果を発揮するために消費者と3回の接触が必要だという理論を紹介します。さまざまなポイントで広告に接触すると、購買や行動につながるため、この考えがリアルメディアでも活用されています。加えて、一般的にWeb広告のコンバージョン率は2割だといわれていて、残りの8割を狙うためにもリアルメディアへの掲出が必須になってきます。

広告としてのリテールメディアとは

※参考資料:LMIグループ|リテールのメディアとしての将来性

今のリアルリテールメディアは、店舗で販売している商品の広告を流すというスタイルで、販促を目的としています。またその場に商品を置いていない人でも広告を出していけると、購買体験の価値につながっていくのではないでしょうか。

ただ、注意しなければならないのは、店舗に来ている消費者の属性をしっかり認識して、本当に当てはまる広告主のコンバージョンへつなげないといけません。例えばカラオケ店では、食事の持ち込みをしたいというニーズをふまえて、フードデリバリーの広告、書店には学びや投資に関わる広告など、マッチングの選定が重要になってきます。

リアルメディアでデータ収集・分析が可能に

これまではリアルメディアにおいてデータ収集が課題とされていましたが、AIカメラとトラッキングシステムを組み合わせることで、サイネージ視認からQRスキャン数、コンバージョンまでデータを集めることが可能になってきています。店舗へのデータ提供の観点だと、クーポンの利用数まで確認することができるため、各ポイントでの課題などダッシュボード化してデータ提供もできるようになっています。視認に関しては、年齢・性別のデータを取り、狙った層にキャンペーンが届いているのか確認もすることも可能だそうです。

消費者ファーストで意味のある広告情報を伝えて、さらに生活者に行動していただくために、お返しとしてリワードを返していくことで、リテールという場所の体験価値を上げることにつながります。店舗には置いていない商品だけれど、親和性があり、トライしてみようと思ってもらえるような広告をon-design-studioでは提供できるようにこれからも他業種の情報収集やインプットを続けていきます。

Back all