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クリエイティブ

2026.1.25

物語は、駅から始まる。『新幹線大爆破』交通広告のクリエイティブ

2026.1.25

物語は、駅から始まる。『新幹線大爆破』交通広告のクリエイティブ

新幹線に乗る直前、ふと目に飛び込んでくる「新幹線大爆破」の文字。
品川駅では、「【朗報】品川駅は出ません!」という一文が掲出され、2025年4月23日にNetflixで配信が始まった映画『新幹線大爆破』の交通広告は、SNS上でも大きな話題を呼びました。
今回は、その広告がどのような意図でつくられたのか、Netflixの担当者とクリエイターへの取材内容をもとに紹介します。

JR東日本の特別協力で実現したリブート作品

本作は、1975年に公開された同名映画を原作とするリブート作品。監督は『シン・ゴジラ』などで知られる樋口真嗣氏、主演は草彅剛さんが務めています。
舞台は、新青森から東京へ向かう新幹線「はやぶさ60号」。時速100kmを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられ、解除の条件として1000億円を要求される——鉄道会社や政府、警察、国民を巻き込んだ極限のタイムサスペンスが描かれます。

“新幹線に危機が訪れる”というセンシティブな題材でありながら、JR東日本の特別協力のもとで企画・撮影が行われた点も注目を集めました。配信開始後は、日本をはじめシンガポール、台湾、香港などでランキング1位を獲得。世界80カ国以上でTOP10入りするなど、グローバルでも高い評価を得ています。

映画『新幹線大爆破』のキーアート。Netflixにて世界独占配信中。

JR東日本の特別協力で実現したリブート作品

本作は、1975年に公開された同名映画を原作とするリブート作品。監督は『シン・ゴジラ』などで知られる樋口真嗣氏、主演は草彅剛さんが務めています。
舞台は、新青森から東京へ向かう新幹線「はやぶさ60号」。時速100kmを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられ、解除の条件として1000億円を要求される——鉄道会社や政府、警察、国民を巻き込んだ極限のタイムサスペンスが描かれます。

“新幹線に危機が訪れる”というセンシティブな題材でありながら、JR東日本の特別協力のもとで企画・撮影が行われた点も注目を集めました。配信開始後は、日本をはじめシンガポール、台湾、香港などでランキング1位を獲得。世界80カ国以上でTOP10入りするなど、グローバルでも高い評価を得ています。

JR仙台駅の西口から入るとすぐに目に入るフラッグ&柱巻シート広告。利用者はエスカレーターを上がって新幹線乗り場へ向かう。
東海道新幹線の乗り入れ駅であるJR品川駅には、「品川駅は出ません!」と掲出された。
はやぶさ車内にも掲出された。

「走り続けろ。」を、どう可視化するか

交通広告のクリエイティブで軸となったのが、作品のキャッチコピー「走り続けろ。」でした。「この言葉には、爆弾を仕掛けられた新幹線が走り続けるという意味だけでなく、 その運行を支える人たち、日本のインフラを支える人たちが、 仕事を止めずに“走り続けている”というメッセージも込めています。
 『新幹線大爆破』がタイムサスペンスでありながら、 “お仕事映画”としての側面も持っていることを伝えたかったんです」(進藤氏)
グラフィックでは、イラストによるキーアートと、 登場人物同士の対立構造を捉えた写真ビジュアルを使い分け、 物語の緊張感と映画らしさを表現。 ゴールデンウィーク公開というタイミングも意識し、 エンターテインメント性をしっかり打ち出しています。
動画広告では、新幹線「はやぶさ」の疾走感ある映像に、 タイムカウントや路線図を組み合わせることで、 映画の核となる“時間との戦い”を直感的に伝えました。

「人命か使命か」「組織か現場か」「世論か政治か」。登場人物たちの対立を描いた。

「Where to say」から始まる広告設計

クリエイティブディレクションとコピーライティングを担当したのは、電通の田端都望氏です。「『新幹線大爆破』を交通広告で展開する、という判断自体がとてもチャレンジングでした。
 “どこで語るか(Where to say)”に強いアイデアがある分、 ビジュアルやコピーはあえてシンプルにしています。
 空間全体を使える場所では、新幹線を“立てる”ような見せ方や、 駅構内を駆け抜けるサイネージで、あえて強い“異物感”を演出しました。 品川駅では、その場所性を逆手に取った少しユーモアのある表現も取り入れています」(田端氏)
テーマがテーマだけに、細やかな配慮が求められる中、 媒体社との連携や、掲出場所ごとの丁寧なデザイン調整によって実現したといいます。
“どこで、どう見せるか”を起点に設計された今回のプロモーション。 駅という日常の導線に作品世界を重ねることで、 視聴前から映画体験の一部として機能する、印象的な交通広告となっています。

JR新宿駅 新宿ウォール456プレミアム+で放映されたデジタルサイネージ広告。

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