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クリエイティブ

2026.1.18

メタバースをもっと身近に。WEAR GO LANDが描く次世代ファッション体験

2026.1.18

メタバースをもっと身近に。WEAR GO LANDが描く次世代ファッション体験

丸紅が展開するファッションメタバース「WEAR GO LAND」は、アンバサダーにガールズグループ・IS:SUEを起用することを発表しました。渋谷駅にビッグビジュアルを掲出し、IS:SUEの新曲『SHINING』とのタイアップも決定しました。

ファッションに“飛び込む”体験へ。WEAR GO LANDの再始動とその設計

「WEAR GO LAND」は、丸紅が実証実験として期間限定でオープンしたファッションメタバースが前身です。
当時は「X-girl」「9090」「louren」といったブランドが出店し、女性ファッションメディアと連動したバーチャルファッションショーや、来場者同士がリアルタイムで交流できるイベントなども実施されました。
その結果、事前に設定していた評価指標をすべて達成。「実店舗やECよりも気軽に楽しめた」「リアルでは入りづらいショップにも入りやすい」といった声が集まり、一定のサービス需要が確認できたことから、今回アプリでの本格提供に踏み切ったといいます。
配信されるアプリでは、有名ブランドのバーチャルショップが登場。アバターにブランドコーディネートを着せ替えたり、気になったアイテムをそのまま実際に購入することも可能です。スタイリストに相談できるコーディネート機能や、ファッションコンテストの開催なども予定されており、サービスやアイテムは今後順次拡充されていく予定です。

アンバサダー発表前に、「WEAR GO LAND」の公式Xアカウントで、メンバーの顔を隠したティザービジュアルを公開し、IS:SUEファンの間では発表前から話題となっていた。

今回のキャンペーンについて、丸紅 ライフスタイル戦略企画部 企画課の今村星斗氏は、「アプリ配信開始に向けて、いかに盛り上がりをつくるかを意識しました。情報解禁前のティザー発信を皮切りに、段階的に複数の施策を重ねています」と話します。
IS:SUEをアンバサダーに起用したことに合わせ、渋谷でOOH広告を展開。またピールオフ形式で、全521枚のコラボステッカーも配布されました。街中で“触れられるデジタル”をつくる工夫が印象的です。

渋谷に掲出したOOH広告。

実証実験からのアップデート

2024年の実証実験ではポジティブな評価が多く寄せられた一方、「操作をもっとわかりやすくしてほしい」「ブランドやアイテムを増やしてほしい」といった改善要望もありました。

これらの声を受け、アプリ化に向けて次の4点を重点的に改善したといいます。
・操作性の向上
・アバターのカスタマイズ性強化
・継続利用・複数回利用を促すコンテンツや機能の拡充
・参加ブランド数・取り扱いアイテムの拡大

初期の主要ターゲットは、国内在住の10代後半〜30代前半の女性。加えて、デジタルツールへの接触時間が長く、ファッションやトレンドに関心が高い人、メタバースに興味はあるものの、まだ本格的に利用したことがない層も想定しています。
こうしたターゲットと高い親和性を持ち、特に女性からの支持が厚いことから、IS:SUEのアンバサダー起用が決定しました。
もうすぐデビュー1周年を迎え、これから大きく飛躍していくIS:SUEの姿が、「WEAR GO LAND」自身のこれからと重なる点も、起用理由のひとつだといいます。

テーマは「Dive into Fashion」

今回のキャンペーンテーマは「Dive into Fashion」。ファッションの世界に“飛び込む”感覚や、メタバースならではの没入体験を象徴する言葉です。
近未来的な世界観を表現しながらも、ステッカー配布やSNS発信など、あえて身近なタッチポイントを用意することで、「メタバースは難しそう」という心理的ハードルを下げることを意識しています。

また、アプリ正式配信前から事前予約を可能にし、関心を持った人をスムーズにダウンロードへとつなげる導線も設計されています。
「WEAR GO LAND」が目指すのは、“次世代のデジタルファッションモール”。ただ商品が並ぶ場所ではなく、誰かにシェアしたくなる体験があり、訪れるたびに新しい出会いがある場所。ひとりでも、友人と一緒でも、日常の延長で楽しめる空間づくりを目指していると今村氏は語ります。

ファッション×メタバースという挑戦を、体験とコミュニケーションの設計で丁寧に届けるプロジェクトとなっています。

同社は2025年、「次世代のデジタルファッションモール」を構築することを見据えた目標を設定し、規模を拡大して実証実験の継続実施する予定だという。

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